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雪
雪が降っている
白く冷たい雪
町から音をかき消す雪
どうして・・・
どうしてあなたは
忘れたころにやってくるの?
どうしてあなたは
いつまでもそこにいるの?
どうして・・・
なぜ・・・
なぜあなたは
時間を置いて
また私の前に現れるの?
なぜ・・・
忘れようとしている記憶
忘れたいと願っている記憶
忘れかけていた記憶
その記憶を呼び起こすように
静かに私のもとへ舞い降りる雪
まるで
『忘れさせないよ』
と言わんばかりに・・・
昔の記憶と共に
私の元に舞い降りる
記憶
思い出は
楽しいものしか残らない
人間が生きて行くのに
都合がいいから
雪は
全ての記憶を運ぶ・・・
辛さ
楽しさ
悲しさ
嬉しさ
淋しさ
ぬくもり
思い出
すべてを運んでくる
そして
ふと気付くと
跡形もなく
まるで何も無かったかのように
普段の風景が広がり
また
元の生活が
待っているのだろう
そして
忘れた頃にやってくるのだろう
忘れさせないよ
と
きっとまた